2020年12月27日 EllipticalHalo
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太陽をおさめながら撮影したところ太陽の形が縦に長いことに気がつきました。 ただのゴーストではないことを直感し,車に積んでいるNDフィルターを装着して撮影。 すると思った通り,太陽から数度離れたところに楕円状のハロが映り込みました。 これは,Elliptical Halo(以降,楕円ハロと呼ぶ)と呼ばれる非常に稀な現象です。 私にとっては,2018年1月31日の皆既月食の日以来2度目の遭遇。 この時は月の周りに生じたので肉眼でも確認ができましたが,今回は太陽の周り。 直接観測でこの現象を見抜くのは極めて困難なくらい,太陽に近いところに生じる現象です。
2020年12月21日 土星と木星が最接近
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今日,木星と土星が最接近しました。 ふたご座流星群を撮影しに紀伊半島に遠征した時もかなり接近していましたが,このときはまだ目視で2つの惑星を確認できる程度でした。 今日は,目視では全く分からず,望遠鏡を使った観察で初めてその全貌がわかりました。 約0.1°まで近づいた両者が,望遠鏡の画角に収まるのは本当にすごいことです。 シーイングもまあまあよく,土星の環の様子もわかりました。

使用した望遠鏡はポルタ2という入門用の屈折望遠鏡です。 この望遠鏡は,私が11歳の時にお年玉などをためて購入したものです。 母に連れられて参加した名古屋市科学館の観察会で初めて土星の環を見て感銘を受けた私は,「自分の望遠鏡で土星を見たい!」と思い購入したのでした。 14年たった今でも使っているこの望遠鏡は,理科教員という道を選ぶルーツの一つです。
2020年12月13日 ふたご座流星群2020
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ふたご座流星群の極大夜(12/13)は,ほとんどの地域で曇りとなりました。 しかし,太平洋側の一部の地域では雲が取れて晴れ間。活発な流星の活動を観察することができました。 今回は,三重県の紀北町で流星観測。 今年,ペルセウス座流星群を観測した場所 と同じです。 活発な流星活動と,それに伴う永続痕をたくさん観察しました。 永続痕とは,流星が流れた後に残るもので,中間圏の風によって流れていきます。 鉛直シアがあるため,永続痕は複雑な形に姿を変えていきます。 この時の様子を,GIFアニメーションにもしました(4枚目)。 永続痕の中には5分近く残っている物もありました。
2020年11月29日 H2Aロケット43号機による夜光雲
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人生初の夜光雲を,楠漁港近くの海岸で観察しました。 16:50ごろから南の空を中心に注意深く観察していましたが,最初は全く見えず。 市民薄明が終わるかな,という頃の写真を詳しく見てみると,南西の方角に繊維状の淡い雲が少しだけ写っていました。 辺りが暗くなるにつれ,その姿は肉眼でもしっかり見えるようになり,全貌が見え始めました。 折れ曲がるような形状をしているのは,高度によって風速が違うためであると思われます。 双眼鏡を使って,微細な雲の変化を観察。 中間圏の大気の流れは,流星痕くらいでしか観察したことがなかったため,なかなか面白いものでした。
2020年11月27日 一瞬のレンズ雲
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仕事の合間。渡り廊下からみる東の空に特徴的なレンズ雲が生じていました。 まとまった時間ができてから観察しようと思い,20分後...跡形もなくなくなっていました。 この様子は,衛生画像でも捉えられていました。
2020年11月12日 一列に並ぶ雲
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出張で四国中央市へ。 基本的には終日快晴でしたが,早朝の瀬戸内海上に,一列に並んだ特徴的な雲列が生じていました。 その様子は気象衛星画像でも捉えられており,瀬戸内海の大部分で生じていたようです。 詳しく解析していませんが,陸風前線に対応した雲だと思います。
2020年10月23日 巻積雲に空いた穴
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午前中に寒冷前線が通過。 いくつかの収束線の通過に伴って長時間雨を降らせました。 雨が上がると美しい巻積雲が流れ込んできました(職場の同僚に教えてもらいました)。 巻積雲の波状雲や乳房雲などを観賞していると,天頂付近に穴が空いた部分。 上空から落下した氷晶によって空いた穴でしょうか? このような穴あき雲がいくつか観察されました。
2020年9月29日 ラテラルアーク・タンジェントアーク
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巻雲や飛行機雲由来と思われる巻層雲が広がり,明るく分光したラテラルアークや,明瞭なV字の上部タンジェントアークが生じました。 タンジェントアークは太陽高度が低い時に太陽に対して凹の形(V字)になりますが,太陽が地表すれすれの低い時は,かなりシャープなV字になります。
2020年9月19日 蒸発する巻積雲
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秋雨前線が南に存在し,秋の冷涼さを実感できる空。 巻積雲や高積雲などの高いところに生じる雲がたくさんできました。 この写真はそんな日にみられた巻積雲です。 西(写真の右側)からどんどんと雲が蒸発していき,10分もすると全て消えてしまいました。 この写真は,刻一刻と消えていく巻積雲の一瞬を捉えたものです。
2020年9月11日 尾流雲の時間変化
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塔状に発達した積雲。 しかし,発達しきれずに衰退してしまいました。 塔状の部分は本体から切離。 尾流雲を伴いながら衰退していく様子がわかります。
2020年9月6日 迫りくるアーチ雲
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16:25ごろ三重県四日市市で,南からアーチ雲が接近してきました。 ガストフロント(積乱雲の冷気外出流)と呼ばれる局所的な寒冷前線に対応した雲です。 防災上重要な雲なので,すぐに屋内へ避難しました。 その瞬間物凄い降水。あ〜よかった。
2020年9月5日 ものすごい落雷!
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夜に雷を伴った積乱雲がやってきました。 四日市市から南東方向にインターバル撮影をしてその様子を観察。 南東方向からアーチ雲がやってきて,それと同時に落雷域が近づいてくる様子を記録 することができました。 ベランダでガストフロントの通過を感じながらアーチ雲をくぐり抜けると,落雷を伴った降水域に。 電場を感じながら観察しているとなんと眼前に落雷! 一瞬の閃光でしたが,先駆放電→帰還雷撃までの一連の流れもよくわかりました。
2020年8月11日 夏の銀河2020
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8月11日,熊野灘に面した海岸でペルセ群やネオワイズ彗星,そしてペルセウス座流星群の観察を行いました。 撮影場所に到着したのが7時ごろで,機材のセッティングを明るいうちにすませて,天文薄明が終わるまでお弁当を食べていました。
ちょうど食べ終わるころに頭を上げるとそこには南中に差し掛かった天の川の絶景!あの瞬間は一生忘れないでしょう。 自分という存在が,宇宙の歴史の中のほんの一瞬にいるだけに過ぎないちっぽけな存在である。 そんな当たり前のことを再確認することで,強く自分の生の奇跡を実感できるのです。
2020年8月4日 ピラミダル氷晶によるハロ
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通常のハロの半径は,22°である(内暈)であるが,ピラミダルと呼ばれる特別な氷晶が存在しているとき,それ以外の場所にもハロ(odd radius halos)を作ることがある。 ピラミダル氷晶は,六角形氷晶の上下に六角錘台がくっついた20面体の氷晶で,その詳しい成因はよくわかっておらず,出現頻度も稀である。 故に,ピラミダル氷晶による異常半径のハロ(odd radius halos)は,非常に貴重な現象なのだ。